Rabbit 69とは
ブランドホルダーである吉岡氏が69歳となった2020年から始まったカスタムラインを指します。2020年から順に「69本の様々なオリジナルギターを製作する」というコンセプトを持っています。これらのギターは、すべてベテランのギタールシアーがハンドメイドしたカスタムとなり、各モデルがごく少数のみ展開されます。
今回製作されたモデルは、モデル名の「Wish You Were Here」の通り、D.G.仕様のC&Wモデル。トリファイド・アディロンダックスプルース、ホンジュラスマホガニー、ハカランダ…3種の神木とも言えるトーンウッドを採用したそのギターは限定であることはもちろん、その音色も「格別」です。
トリファイドウッドの特徴
アコースティック・ギター で使用される木材をトリファクション=焙煎/ローストする場合、そのほとんどはボディーのトップ材を焼くプロセスを指します。この手法は品質の良い木材をトリファイドすることで、まるでオールドギターのトップ材のような状態にエイジングすることができます。
アディロンダックスプルースの細胞構造を損なうことなく、木材に含まれる油や有機化合物をできるだけ多く木材の外に排出、 そして程度な湿度と油分を材に戻してやる事で、時間の経過とともに自然に起こる材の変化を科学的に再現します。トレファクションの利点は新品のギターのサウンドをより豊かな鳴りと音量、ダイナミクスが得られるところにあります。さらにトレファクションの効果は見た目にも現れます。オールド/ヴィンテージギターで見られるような美しく渋い「焼けた雰囲気」がたまりません。
Rabbit 69 “WYWH”
軽量ながら硬さを持った素晴らしい「トーンウッド」となるトリファイドアディロンダックをトップに配し、ボディバック&サイドには、ホンジュラスマホガニーを組み合わせました。ネック材にもワンピース・ホンジュラスマホガニーを採用。さらに指板やブリッジベースには、美しい杢の黒々としたハカランダを採用。ハカランダならではの音の立ち上がり、そして独特の甘いミッドレンジは多くのギタープレイヤーを魅了するハズです。
これらの材を組みわせる事で50~60年代のラウンドショルダーならではの「ガラン」とした、独特の響きを作り上げています。このラウドな鳴りはスタイルと材のバランスで生まれているのだという事がよく理解できます。
装飾はカントリー・アンド・ウエスタンスタイルで指板ポジションマークはダブル・パラレログラム・インレイ、指板サイドにはバインディングも施しています。さらに拘りのデッドストックのVintage Grover 102の採用はラビット69シリーズならではの少数生産だからこそ可能になった仕様です。サスティーンと特有の倍音を持ったサウンドで、ヴィンテージ・ペグとしても稀少なパーツです。
ピックアップにはL.R.BaggsのM1アクティブを搭載。驚異的なナチュラルさとボディ振動も反映したエアー感のあるサウンドで根強い人気を誇る、使い勝手の良いマグネットピックアップです。お好みに合わせてマウントポジションや、ポールピースの調整が可能です。ご希望があればセットアップしますので、購入時にお気軽にご相談ください。
*専用ハードケースが付属します。
【仕様】
・body top:Torrefied Adirondack Spruce
・body back & side:Honduras Mahogany
・neck:Honduras Mahogany 1P
・fingerboard:Jacaranda
・bridge:Brazilian Rosewood
・scale:625mm
・nut wide:43mm
・machine head:Vintage N.O.S Grover 102
・Pickup:L.R.Baggs M1 Active w/Volume